3.個性が光るつくり手から刺激を受ける千駄木エリア

森鴎外記念館や、夏目漱石の旧居跡 (通称・猫の家/「吾輩は猫である」 の舞台となった場所)があるなど、昔からつくり手に愛されるエリア。
入り組んだ道を気ままに歩けば、思わぬ出合いや発見が楽しめるのが魅力的です。住宅地には「へび道」と呼ばれる名前 の通り、くねくねと曲がった路地があります。アンティーク店やお洒落な雑貨屋もあり、お散歩しながらのウィンドーショッピングが楽しい!
 住宅地なので、こちらも撮影マナーには気をつけて。お店の人に話を訊けば、へび道はもともと藍染川という川が流れており、いまは地下の水路になっているそう。その名残で道が曲がっているのだとか。路地に点在するカフェやギャラリーでひと息つきながら、お店の方に街の見どころや歴史を訊いてみましょう。知らなかった知識を得れば、散歩の楽しみ方が変わってくるはず。
 
 

おすすめスポット1
モノづくりの秘密基地で1点ものの“動物”に出会おう
HOW HOUSE

千駄木駅から徒歩2分、日暮里駅から夕やけだんだんや谷中銀座の商店街をぶらりカメラ散歩しながら徒歩7分。路地裏にある、秘密基地のようなワクワクする空間がHOW HOUSEです。30名以上のクリエイターの手づくり1点ものの作品を扱うショップでは、動物をモチーフとした雑貨やアクセサリー、オブジェもたくさん。またシルクスクリーンやクリエイターから直接教えてもらえるワークショップも多数開催。ギャラリーで個性的な作品を見るのも楽しい! モノづくり欲を刺激されにぜひ訪れてみて。
 
おがわこうへいさんの作品、羊毛でつくった羊のオブジェが素敵
台東区谷中3-4-7
12:00~19:00
休:火曜(臨時休あり)
howhouse.jp
 
 

おすすめスポット2
あめ細工 吉原

千駄木駅から団子坂を上がる途中にあるのは、えんじ色の暖簾が掛かった「あめ細工 吉原 千駄木本店」。店内には甘い匂いが漂っていて、飴に練り込まれたバニラの香りなのだそう。あめ細工の種類はなんと100種類以上あり、鳥やうさぎなどの動物のほか、河童や恐竜まで! 実演をお願いすれば、目の前であめ細工をつくってくれます。使うのは手と握りハサミのみ。80度に熱せられた飴を、固まる前に手早く形づくります。別売りのラッピングボックスに入れて、プレゼントや自宅に飾るのもお勧め。
 
目の前でつくられる様子は圧巻! 実演販売は基本的に受付18時まで。
文京区千駄木1-23-5 巴ビル1階
12:00~19:00/休:火曜
ame-yoshihara.com
 
 

おすすめスポット3
スタイケントーキョー


光が射し込む暖かい空間で知らなかった写真の話に花が咲く
へび道近くの住宅街の一角に、大きな窓とカメラが。ふらりと足を踏み入れると、明るく暖かい雰囲気の空間が広がっていました。ここは写真やイラスト、立体作品などが展示される「スタイケントーキョー」。展示を楽しむのはもちろん、飾ってある大きなカメラを眺めたり、日光写真とも呼ばれる「サイアノタイプ」のワークショップへ参加したりすれば、知らなかった写真の楽しさが体感できるはず! オーナーで写真家のイイダコウジさんから、写真の楽しさやこのエリアの話を訊いてみよう。
 
ペットも入場OK。散歩中のご近所さんが立ち寄ることもあるそう。
台東区谷中2-12-2-1階
11:00~18:00 休:火曜
www.steichentokyo.com
 
 
お散歩の道中に見つけた稲荷の石造りの狐。手前の黄色い花と葉をボカして、そっと覗いているような印象に。
焦点距離59㎜/f2.8/1/80秒/ISO250
photo: Yuki Morishima
 
 
 

目次

1.動物たちに出会う谷根千・上野
2.どこか懐かしくて穏やかな 日暮里・谷中エリア
3.個性が光るつくり手から刺激を受ける千駄木エリア
4.美味しい匂いに誘われて食べ歩きが楽しい根津エリア
5.写真好きのためのニューヨークの歩き方
6. デルタ航空でニューヨークへ!
7.動物巡りのあとは上野アート散歩へ!